2021衆院選 最高裁判所裁判官国民審査はコレで審査~夫婦別姓他がリトマス紙?

2021年10月31日投開票の衆議院議員総選挙において同時に行われる最高裁判所裁判官国民審査。

正直、何をどう判断すればいいのか分からず、「白紙」投票をする人が圧倒的に多い(辞めさせたい裁判官に「×」をつけるルール)。

国民審査を形骸化させないために

では、「分からない」で終わりにせずに、納得のいく形で「×」をつけるかつけないかを決めるには?

今回は、NHKの公式サイト上でその判断資料を見ることができる(NHK「最高裁判所裁判官国民審査」)。

以下、これを参考に判断基準を簡単にまとめると…

夫婦別姓に対する姿勢で結構分かる?

今、最も熱いテーマの一つ「夫婦別姓」を認めるべきか否か?

現行は、ご存じの通り、わが国では夫婦別姓が認められていない。

現実問題として、夫婦別姓が認められないことで、何かと窮屈な思いをさせられたり、海外で仕事をするにあたり、夫婦同姓がネックとなって、手続き上の離婚(ペーパー離婚)を余儀なくさせられたりするケースも目立ってきているという。

そんな中にあって、夫婦別姓を促す方向の判断をした裁判官と、夫婦別姓を認めないままで良しとする裁判官(正確には、「裁判所が判断に介入すべきでない」を根拠にしていると思われる)に分かれている。そして、このあたりから、裁判官としての傾向をうかがい知ることができるとする見方がある。

夫婦別姓を認めない(を合憲とする)

夫婦別姓を認めない(を合憲とする)裁判官は、

深山卓也

林道晴

岡村和美

長嶺安政

の4氏(2021年6月23日)。

この4氏のうち、深山、林、岡村の3氏は、2019年参院選「一票の格差」でも合憲(=放置する方向)の判断をしている(2020年11月18日)。

※長嶺氏は2020年11月18日時点では未就任も、その後の「米軍基地移設に伴う辺野古サンゴ移植訴訟(2021年7月6日)」において、政府寄りの判断をしている。

夫婦別姓を認める方向(認めないのは違憲)

逆に、夫婦別姓を認める方向の判断(認めないのは違憲)としたのは、

三浦守

草野耕一

宇賀克也

の3氏で、「一票の格差」でも違憲・違憲状態ないし条件付き合憲との判断を示している。

自分の意思を反映する機会

たかが一票、されど一票。

制度として権利行使が認められているまたとない機会。

「×」をつけるなら今しかない。